老化の根源‐4 重要な修理物質と寿命の正相関

リチャード・リップマンDR 老化の根源1~3では、20代で始まる修理メカニズムの衰退によって、人間の最大寿命が決定されることを見てきましたが、ここでは、人間を含めた哺乳動物の最大寿命と、ホルモンやペプチドといった重要な修理物質の濃度との関係を説明したいと思います。 私はよく、科学的知識のない人から、老化を停止・逆転させるための魔法の薬はないかと尋ねられます。初めて老化防止研究に関する結果を発表した1978年以来、「そんなものはない」と答え続けてきましたが、今は地平線上にかすかな希望の光が射しているのではないかと考えています。...

老化の根源‐3 私たちの寿命が115年に限られている理由と40歳以降に質のよい生活を送る方法

リチャード・リップマンDR 老化の根源1と老化の根源2では、20代半ばに始まる修理メカニズムの衰えによって潜在的な寿命が決定されることに触れましたが、ここでは、人間の最大寿命について説明したいと思います。 私はよく、老化に関する問題の多くを回避することで、どれくらい長生きできるかという質問を受けます。カリフォルニア大学ロサンジェルス校(UCLA)のジェロントロジー(老年学)研究グループは、統計的に見た人間の最大寿命を115歳としています。中には122歳まで生きる人もいるでしょうが、こういった稀なケースは統計には含めません。...

老化の根源-1 修復を超える無秩序な分子損傷によって誘発される老化

リチャード・リップマンDR 老化は解決できない問題ではありません。最近では、老化が遺伝子によるプロセスではないことが示されていますが、実際に、ノーベル賞受賞者であり、DNAの分子構造を共同発見したジェームズ・ワトソン博士は、遺伝子の機能不全に起因する加齢性疾患は、全体の5%に限られると述べています(後注1)。...