リチャード・リップマン博士著

 

今日では、我々はフリーラジカルというものが保釈中の活動家ではないことを知っていますが、何十年も前、私がスウェーデンで研究を行っていた頃は、ほとんどの人は、フリーラジカルと言えば過激派ヒッピーの政治活動を指すものと思っていました。

 

このフリーラジカルという分子が人体に破壊的な影響を及ぼし、そして老化に関与することなど、その当時は誰も知りませんでした。実際、わずか20年前でさえ、フリーラジカル化学とその人体への毒性作用など、ほとんどの人々、ましてや多くの医師や医学研究者にさえ知られていませんでした。

 

私が最初にフリーラジカルの老化理論について学んだのは、スウェーデンのストックホルムにある王立工科大学の学部生としてでした。私が大学院で細胞生物学の研究を始めた後、私は同僚たちとウプサラ大学で討論会や会議などを開き、1950年代にネブラスカ大学で実験を行ったデナム・ハーマン教授の驚きの発見について話し合いました。教授は抗酸化物質を補給することでマウスの寿命が50%延長されることを示したのです。これに対する報道の反応というと、それがどうした、という程度のものでした。

 

研究のための資金調達

私は、ハーマン教授の仕事をさらに一歩進めて、フリーラジカルと老化の関係を探りたかったのです。そこで、ウプサラ大学の医学細胞生物学部の有名な学部長であるスベン•ブロリン教授と、スウェーデン王立工科大学の物理化学科の学部長であるグナー•ウェタマーク教授に研究資金の調達を支援してもらいました。

 

最終的に、私はスウェーデン研究評議会から、フリーラジカルの作用とそれらを阻害する抗酸化物質の役割に関するハーマンの画期的な発見に基づいた老化防止戦略を開発するための重要な医学的および化学的助成金を受け取りました。

 

その研究の中で、老化を進める人体内でフリーラジカルが果たす役割の内訳を解明し、それを通じて、これまでに知られている中で最も強力な抗酸化剤の組み合わせの1つであるACF228®(ACF =老化制御フォーミュラ)と呼ばれるユニークなマルチレベル抗酸化カクテルの開発に至りました。この注目に値する研究の成果は、米国特許番号4,695,590を取得し、Stay 40という本の出版や主要な医学雑誌への多くの科学論文の掲載につながりました。

 

 

 

細胞モデル

ハーマンモデルはマウスが老化して死ぬのを待つという、費用もかかる上に何年もの忍耐を要したため、研究チームの最初の仕事は、寿命延長をテストするための、動物モデルではなく細胞モデルを見つけることでした。

 

医療細胞生物学部門では、チームは培養中の心臓、脳、肝臓、中枢神経系の細胞など、さまざまな種類の生細胞を取り扱い、そして私は、それらを傷つけることなく細胞内部に進入するいくつかの特別なプローブを開発しました。最初のプローブはCML(carnitinylmaleate luminol(マレイン酸カルニチニル•ルミノール))と呼ばれ、生きているヒト肝細胞内のスーパーオキシドラジカルを測定しました。引き続き、ACF228®に反映されたように、再生栄養素とホルモンのさまざまな組み合わせをテストしました。

 

活発に呼吸している個々のヒト細胞のATP活性をフェムトグラム(10-15)のレベルまで測定することができました。これらの機器や、その他の、例えばボランティアの方々から採血することなく過酸化脂質を測定できる独自の近赤外線分光計などの機器を使って、ヒトのフリーラジカル活性、およびこのラジカルを防御する抗酸化状態を生体内で非侵襲的に測定することができました。

 

続いて、細胞培養物に特別なCMLプローブを含浸させ、ビタミン、ホルモン、および既知の再生栄養素のさまざまな混合物と一緒に培養しました。最終的に、長寿をもたらす特性を促進する最適な混合物を見つけるために、228の異なる混合物を調査しました。 その結果、フォーミュラ228が最も効果的であることがわかり、これをマウス、犬、およびヒトの生体内でさらに検討しました。米国特許庁によってこれまでに累積された米国特許番号4,695,590の中で、人間の老化を緩やかにする特許請求として許可された唯一の特許です。さらに、他の抗酸化製品の推奨者は、それらの製品を生体内では試験していないことにも留意してください。代わりに、それらは「試験管内」を意味するin vitro(生体外)でのみテストされました。実際、ビタミンはしばしば弱すぎてフリーラジカルや活性酸素の類いを効果的に消滅(無害に)できないことが発見されました。このような理由から、ACF228®に含まれる非常に強力な抗酸化物質であるノルジヒドログアヤレチン酸(NDGA)を検討し、特許を取得しました。

 

最終的な処方については、後にワシントンD.C.の国立老化研究所(NIA)の支援の下、3つの米国政府研究所によって試験が行われました。2003年、NIAは、ACF228®がマウスの寿命を平均12%延長したと結論付けました。

 

ACF228®はどのように老化を防ぐのでしょうか?

私たちは毎日何キロもの酸素を呼吸し、それが数グラムのフリーラジカルとその経路下流で活性酸素という副産物に変換されます。私たちは、老化の多くの局面をもたらすこの常に進行するカスケードによる損傷を無害にするための天然の防御を持っています。 たとえば、私たちの3つの天然防御は次のとおりです。

1.過酸化水素を無害な水と酸素に分解する酵素カタラーゼ。

2.ヒドロキシルラジカルを無害なヒドロキシ副産物に変換する体内の主要な抗酸化物質であるグルタチオン。

3.スーパーオキシドを酸素に破壊分解するスーパーオキシドジスムターゼ

 

しかしながら、そんな私たちの天然防御は、歳をとるにつれてフリーラジカルに対抗するには不十分になってきます。絶え間ない継続的なカスケードによる強、弱、中等度のラジカルとその副産物に対抗するためには、他にさまざまなレベルでの追加増幅手段が必要です。

 

これらの3種類の遊離基はそれぞれ、各種類の毒素に個別に対抗するために、さまざまなレベルの抗酸化物質を必要としました。特許取得済みのACF228®フォーミュラにはこのさまざまなレベルの抗酸化物質が含まれています(図1を参照)。

図1:フリーラジカルと活性酸素が老化にもたらす多段階の影響、およびそれらを消去または破壊する天然および補足物質を示す図式。残念ながら、後成的修飾やホルモン補充療法は老化の原因であるフリーラジカルによる損傷の解決にはなりません。どちらも老化を遅らせたり逆転させたりするのに限界があります。

 

言い換えれば、フリーラジカルのカスケードが爆弾のように私たちの細胞に流れ込み、その長期的、巻き添え的な損傷は多大なものとなります。この常に進行している巻き添え的な損傷を「老化」と呼びます。

 

フリーラジカル、老化、アルツハイマー

加齢シミは通常、タンパク質や油の酸化または過酸化によって引き起こされ、高齢者の皮膚に変色した茶色のシミとして気づかれます。高齢者がACF228®に含まれるバランスの取れたマルチレベルの抗酸化物質を摂取すると、新たに酸化または過酸化された老廃物とその異臭が再び皮膚に現れるまで、少なくとも一時的にシミが消えることがよくあります。

 

これらのシミを引き起こす化学プロセスを理解しやすいように、リンゴやバナナが茶色になるのを思い起こしてください。空気中の酸素にさらされると、徐々に茶色になります。 この褐色化として別の例を挙げますと、真空パックされていない場合のナッツ類の進行性の悪臭として現れます。ナッツは空気にさらされると臭ってきます。このプロセスが、まさに私たちの体で起こっているのです。つまり、もしバランスの取れた抗酸化物質が適切な食品やさまざまなサプリメントの形で摂取されていないと、こういったプロセスが起こるということです。

 

老化によって引き起こされる皮膚の有毒な副産物

老化が進んで行く中、特に40歳以降、私たちの皮膚は、吸い込むと不快なノネナールと呼ばれる悪臭を放つ油を少量放出します。ノネナールは、死体防腐処理液であるホルムアルデヒドに関連するアルデヒドです。別の不快なアルデヒドは、刺激的で嫌な臭いを発するアセトアルデヒドです。アルコール飲料過剰摂取した人が寝ている部屋にいると、簡単検出されます。

 

歴史的に、香水やスキンローションは、老化と腸内毒素症のために発生するアルデヒド臭を隠すために発明されました。私たちが40代からそれ以上に歳をとっていくと、ノネナールの悪臭を放つわけですが、それ以前では、男性のテストステロンや女性のエストラジオールなどの香りのよい性ホルモンを自然に生成しています。男性はエストラジオールのレベルが高い女性に気づき、女性はテストステロンのレベルが高い男性に気づきます。これが性的な魅力となり、人類を繁殖させるわけです。しかし、40歳を過ぎてノネナールの刺激臭を放つ年代に入ると、性ホルモンの魅力的な匂いは衰えていきます。おそらくこれは、老人ではなく、若者の間で生殖を促進する母なる自然の力なのでしょうか?

 

どうすればノネナールを認識できるのか疑問に思われるかもしれません。もしあなたが老人ホームを訪れたなら、「老人臭」と呼ばれるノネナールに気づくはずです。就寝時にL-カルノシンとアセチル-L-カルノシンを摂取すると、皮膚のノネナールの形成が中和され、防止されます。そうなれば、香水などつけなくても、あなたの肌は正常な外観と匂いとなり、再び若々しい性ホルモンの匂いになることでしょう。

 

早期老化を特定するための匂い試験

ACF228®匂い試験について考えてみましょう。試験当日は、飲酒しないでください。 就寝前に、消毒用アルコールで耳の後ろをきれいに拭いてください。ACF228®を1カプセルまたは2カプセル摂ってください。翌朝、耳の後ろやその他どこにもノネナールの匂いはしないはずです。ACF228®が、老化の悪臭を消し去ったのです。

 

結論として、体からノネナール臭を放出している人は早期に老化が起こっており、それはフリーラジカルとその下流の酸化/過酸化毒素によって引き起こされているのです。

 

フリーラジカルの根本的な原因は?

1978年のフリーラジカルに関する最初の学術出版以来、私はこのトピックを何十年にもわたり詳細な研究を重ねてきました。興味深いことに、もし激しい運動でフリーラジカル、スーパーオキシドを生成している場合、ミトコンドリアの呼吸鎖がしばしば圧倒され、この有害なフリーラジカルが皮膚を含むあなたの体へ大量に漏れていることになります。

 

さらに、体内では二重の打撃が発生します。研究者のネイサンS.ブラウン博士によると、スーパーオキシドはまた、動脈の拡張と健康に重要なNO(一酸化窒素)の生成を停止します。さらに、一酸化窒素がスーパーオキシドと反応すると、第三の負の副作用さえあります。ビーツの摂取や腸内細菌によって一酸化窒素産生を回復させると、スーパーオキシドの産生と、それに引き続き起こる、皮膚の加齢シミやその他の褐色化斑、のみならずおそらく脳にもおよぶ酸化/過酸化事象を軽減します(6,7)。

 

アルツハイマーと脳のタウ・タンパク質

老化によるこれらすべての影響は、別の重要な題目を掲げます:アルツハイマー病は、私たちの体全体、特に脳で継続的に発生する酸化/過酸化プロセスに関連してどのように発症するのでしょうか?タウ・タンパク質が脳内でリポフスチンとベータアミロイドに分解されることは、すでに立証された事実です。タウ・タンパク質は、加齢とともに皮膚の外表の茶色の斑点と化学的に関連する茶色の残留物で構成され、いくつかのジスルフィド架橋によって結合された立体的な籠のようなタンパク質です。これらのジスルフィド架橋は、S-S結合が非常に弱く、酸化/過酸化を受けやすいため、化学的に損傷を受けやすく、タウ・タンパク質の折り畳みを引き起こします。要約すると、これらのジスルフィド架橋は化学的に容易に損傷を受け、タウ・タンパク質の籠構造は折りたたまれるか、または崩壊して、ベータアミロイドと呼ばれるどろどろした悪臭のする毒素になります。

 

私はこの効果についてノーベル賞を2度受賞したライナス・ポーリングと、1960年、コーネル大学出版局から出版された受賞著書「The Nature of the Chemical Bond」の第3版で個人的に話し合いをしました。彼は、タウ・タンパク質のジスルフィド結合の弱さと、酸化/過酸化の結果によるその後の誤った折り畳みまたは崩壊を確信していたのです。

 

私はいつも彼が正しいと信じていたので、ビタミンCの抗酸化作用と酸化促進作用を発見するための一連の実験に着手しました。私の研究はカリフォルニアのポーリング研究所で2回発表されました。300mg以下のビタミンCが抗酸化剤として作用することを発見し、この独自の知識がACF228®フォーミュラに含まれました。

 

一方、1,000mg以上のビタミンCが酸化促進剤として作用しました。風邪をひいたとき、および4時間ごとに1,000mgのビタミンCを摂取することをお勧めするのはまさにこのためです。過剰なビタミンCの酸化促進特性がライノウイルスを殺し、風邪の症状が改善されるため、私の定めた4時間ごとの手順に厳密に従えば、症状は一晩で消えます。 一方、300mg以下のビタミンCはタンパク質や油の酸化を抑えるのに役立ちます。

 

近年、フォーレンザ博士と彼の研究グループは、タウ・タンパク質の構造を維持するために軽金属リチウムの微量投与を使用する第二の方法を推奨しています。アルツハイマー病や認知障害を避けるために、毎日300mgのリチウムが推奨されます。

 

髪が白髪になる驚くべき真実

過酸化による損傷について具体的に知りたければ、指に少量の過酸化水素を注いでみてください。数分後、指の皮膚が病弱な白に変わります。次に、過酸化水素が24時間毎日年中無休で体内のすべての細胞で生成されていると想像してください。そこでカタラーゼという酵素(ACF228®に含まれている)を大量に供給すると、過酸化水素と対抗して、それを無害化します。しかし、老化のためにカタラーゼが不足してきたときの1つの影響が髪の灰色化と白色化です。また、ワード・ディーン医学博士などの著名な医療機関によると、髪が白くなるのは、若白髪の人を除いて、私たちの生物学的老化と強く相関しています。言い換えれば、老化が進む中、カタラーゼの大量の供給を失うと、あなたの髪は最初に灰色になり、そして白くなります。

 

ACF228®は、細胞レベルでこの白髪化と損傷効果に対抗します。第二に、動脈レベルでは、動脈の硬化を防ぎます。全身レベルでは、一般的に臓器や皮膚が早期に劣化するのを防ぎます。

 

ACF228®は、体の内部および外部での酸化を防ぎます。あなたの酸化状態を簡単に知るには、あなたの便の色を毎日調べることです。薄茶色の便は、酸化/過酸化状態が低いことを示します。暗褐色または黒色の便は、体内の酸化/過酸化が高く、フリーラジカルの状態が高いことを示しています。したがって、最適な健康を目指すなら、ACF228®がそれをサポートします。

 

無理なく最適に手に入る未来の健康

私たちは皆、最高の並外れた健康状態で120歳まで、もしくはそれ以上に長く生きることができるはずです。残念ながら、今日、メディケア(比喩的に、あまり良くない(ミディオカ)ケアとも呼ばれています)として知られる米国政府または英国国民保健サービスのいずれによっても最適な並外れた健康状態を享受することはできません。私たちが極限の年齢まで良好な状態で生きられない理由の一つは、細胞システムが被るフリーラジカルによる損傷のためです。

 

老化する間に、私たちの脳は30%収縮し、動脈は硬化し、肝臓や他の臓器は機能的に低下し、これらの多くは、フリーラジカルの病理過程、栄養吸収の喪失、ホルモンの低下によるものです。主要な内分泌腺が収縮すると、フリーラジカルや活性酸素による損傷を修復できなくなります。これらの2つの現象は、私たちがしばしば老化の影響と呼ぶものです。残念ながら、後成的修飾やホルモン補充療法では、老化を引き起こすフリーラジカルによる損傷を解消できません。いずれによっても老化を遅らせたり逆行させたりするのに限界があります。

 

老化は健康と究極の病気の敵です。独自の抗酸化物質、ラジカル捕捉剤、細胞膜保護剤、栄養素のブレンドによるACF228®は、人々の老化の早期発症を防ぐのに役立ちます。

 

今日、私は栄養素、ペプチド、およびDIM、カルノシン、レスベラトロールを含むホルモン矯正療法を使用した修復方法の改善に焦点を当てた医学研究を続けています。

 

フリーラジカルによる損傷後に体を修復することは、私たちが老化を遅らせ、逆行させることを可能にする後半の方式です。

 

 

 

 

 

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